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テレビ番組の感想を綴るブログ

〈祝・映画初主演〉世間に見つかる前に押さえておきたい間宮祥太朗作品

このブログでは主にドラマやバラエティーの感想を綴って来たが、特定の人物について語った事はなかった。というのも自分がそこまで熱を入れて応援している芸能人がいないというのが一番の理由なのだが、そんな自分が2017年下半期に入り、ある俳優の出演作を買い漁るという事態に陥っている。その俳優というのが今回紹介する間宮祥太朗である。

端正ながら少し濃い顔立ちが特徴で、昨今の塩顔ブームに逆行している(皮肉にも塩顔の代表格である坂口健太郎や綾野剛と同じ事務所)。演じる役の幅がとにかく広いのだが、それはまた後述する。花の93年組と言われている神木隆之介福士蒼汰菅田将暉野村周平竹内涼真らと同い年。自分は今年になって初めて彼の事を認識したのだが、ポッと出の若手ではなく、中学生の頃から学園ドラマを中心にコツコツ出演してきたためキャリアは約10年。昨年頃からドラマの主演や話題作のメインキャストとしての出演が増え、今年ついに「全員死刑」で映画初主演。しかし一部の熱心なドラマ好きやイケメン好き以外からの知名度はまだまだのようで、彼の類稀な演技力を知ってしまった自分としては「早く間宮の良さに気付いて!」という気持ちと「まだ気付かないで!」という気持ちの狭間にいる状態。今回はなぜ自分がここまでこの俳優に入れあげているのかという根拠となる作品について解説していきたい。「全員死刑」で間宮のことが気になった方も参考までにどうぞ。

 

帝一の國 

帝一の國 通常版Blu-ray
 

そもそものきっかけはこの作品だった。映画館にこの作品のメインキャラクター達の顔写真がデカデカと貼られており、その中でも一際目を引いたのが間宮祥太朗演じる氷室ローランドだった。金髪のロングヘアーに鋭い眼差し。正に漫画から出て来たかのような美麗なルックス。しかし劇中では暴力や金にモノ言わせるわ、ふんどし姿で太鼓演奏するわ、ほぼネタキャラ扱い。間宮のストロングポイントである美顔&美声&美尻&コメディセンスが遺憾無く発揮された現時点での代表作と言える。しかし実を言うとこの作品、大鷹弾役の竹内涼真目当てに観に行ったので、この時点ではまさか金髪の狂犬の方にハマることになるとは思いもしなかった。ちなみに11月29日にDVD/BD発売なので観てね!

 

ライチ☆光クラブ 

ライチ☆光クラブ

ライチ☆光クラブ

 

帝一の國と同じ古屋兎丸の漫画原作。何を隠そう自分を間宮沼に陥れたのがこの作品である。これを観るまでは「帝一」に加え当時放送中だったドラマ「僕たちがやりました」でのハイテンションで2.5枚目な役柄から、間宮祥太朗=面白美形お兄さんぐらいの認識でいたのだが、「ライチ☆光クラブ」における彼の演技はそのイメージを180度変える物だった。間宮が演じるのは怪しい中学生集団『光クラブ』の先導者・ゼラに異常な愛情を燃やす美少年・ジャイボ。まずビジュアルが恐ろしく美しい。ドラマやバラエティー番組で年相応の流行りの髪型・服装をしている間宮にはそこはかとない違和感を感じていたのだが、この作品の浮世離れした怪しい世界観にはドハマり。なるほどこれが彼の正しい使い方だったのかと合点がいった。

この作品、元々は80年代の舞台版がオリジナルで、以来数度舞台化されているため、映画版の間宮は4代目ジャイボということになるのだが、既にイメージが出来上がっている一番人気のキャラクターというハードルがありながら、彼なりの解釈で見事に演じている。作品自体のクセが凄い(エログロBL全部乗せ)のであまりこういうのに免疫が無い人には強くオススメできないが、役者・間宮祥太朗を語る上では外せない作品だと思う。

 

ニーチェ先生 

ニーチェ先生 DVD-BOX

ニーチェ先生 DVD-BOX

 

記念すべき間宮の初主演作となったドラマ。原作は同名の漫画で監督は「勇者ヨシヒコシリーズ」でお馴染みの福田雄一。本作で間宮が演じるのはクール&毒舌&無表情のコンビニ店員。コメディーなのだが、無表情ゆえにこの作品が一番間宮の顔面造形の美しさを堪能できたりする。この作品きっかけでコメディー作品のオファーが増えたんだとか。ほとんどスタジオコントみたいな物なので、普段ドラマを観ない人にもオススメ。


お前はまだグンマを知らない  

劇場版「お前はまだグンマを知らない」[DVD]

劇場版「お前はまだグンマを知らない」[DVD]

 

こちらも漫画原作で主演作。ドラマと劇場版の両方が制作された。千葉から群馬に転校してきた主人公が様々なカルチャーショックを受けるという内容をかなりオーバー&ハイテンションで描いている。数々のコメディー作品に出演してそのセンスを発揮している間宮だが、この作品での彼は一際強烈。異様な変顔バリエーションに加え、ケツ出し&股間フラッシュも厭わないその姿勢には感心すると同時に「何もそこまで...」と心配になるレベル。ニーチェ先生とは顔も声もキャラも全く違うので「本当に同一人物が演じているのか?」と疑念を禁じ得ない。これも12/20にDVDのみ発売なので観てね!

 

闇金ウシジマくんザ・ファイナル

人気シリーズの最終作。若手俳優がこのシリーズに出る場合、大抵借金をする側としてキャスティングされるのだが、間宮が演じるのは債務者に無茶苦茶な労働を強いる極悪人・鰐戸三蔵。特殊メイクで坊主&一重になり鼻と口は隠してあるので、どうやったって間宮と気付きようもないのだが、間宮と知った上で鑑賞しても普段の彼の要素がどこにも見当たらない。某シーン(ラブシーンではない)では前貼りを初体験したと言うが、この人体張りすぎである。

 

ON 異常犯罪捜査官 藤堂比奈子 

 2話と3話に犯人役として登場。ライチ☆光クラブのジャイボにも通じる所謂ヤンデレキャラで、心が少年のまま成長してしまった猟奇的な殺人犯を熱演。この人は何の役をやっても良い仕事をするが、特にこの手の役を演じさせると強大な力を発揮すると感じる。各局ドラマスタッフの皆さんはもっと間宮に殺人犯の役を与えるべき。


以上は一部ではあるが、特に間宮の並外れた演技力を堪能できる物を選出。彼の不思議なところはこれだけ色んな役をこなすのに本人は全くストイックな感じではないこと(休日は録り溜めたお笑い番組を観てダラダラ過ごすらしい)。

最後に、ライチ☆光クラブのメイキングブックにて共演者の藤原季節(「全員死刑」でも共演)が間宮祥太朗を評したコメントを引用させて頂く。

天才です。努力とか精進って言葉がもっとも似合わない男。そこに立つ、そうしたら周りの人が彼を立たせる、そうしたら彼が役になってる、みたいなことが起きる人です 

映画 ライチ☆光クラブ 公式メイキングブック (玄光社MOOK)

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