何でもアリの

テレビ番組の感想を綴るブログ

2015秋ドラマ総括

今クールは色んな作品が話題になり激戦の中、視聴率では下町ロケットが1位に。池井戸作品なので話の面白さは保証されてるとして、独特なキャスティングが功を奏している部分もあればそうでない部分もあり、その点で好みが分かれたと思う。そんな中で小泉孝太郎の悪役ぶりや弁護士役の恵俊彰池畑慎之介は良い味を出していた。個人的には第2話の裁判シーンが特に好きだった。

下町ロケットに負けないくらい作り込まれていたのがコウノドリ毎回本物の新生児が登場するのは物語の説得力が増したし、出産にまつわる様々な問題にスポットを当てたのは単純に勉強になった。レギュラー陣もゲスト役者も皆演技が素晴らしく、所謂捨て回というのが無かった。中でも第5話に中学生の妊婦として登場した山口まゆの出産シーンは凄まじかった。彼女は「アイムホーム」「ナポレオンの村」にも出演していたが、調べたら去年デビューしたとのことで驚いた。これから要注目の女優。

偽装の夫婦は第8話での天海祐希キムラ緑子による演技のぶつかり合いが白眉。惜しむらくはこの回が最終回では無かったこと。主人公が人間嫌いを克服する物語としては面白かったが、そこにLGBTの要素を絡めるのは難易度が高かった模様。役者は全員生き生きしていて良かった。

無痛〜診える眼〜は先の読めない展開が視聴意欲を湧かせた。ドラマ全体に充満する不気味な空気感をほぼ1人で体現していた中村蒼の役者魂に拍手。特にストーカーを生きたままオペするシーンは最近のドラマの中で最もおぞましかった。ただ内容のシリアスさ・グロテスクさの割りに緊張感に欠ける部分もあり、また複数の話を同時進行した割には最終回でどれも不完全燃焼に終わった感。

個人的な作品賞はコウノドリ
主演女優賞は天海祐希(偽装の夫婦)
助演男優賞は中村蒼(無痛〜診える眼〜)
助演女優賞は吉田羊コウノドリ
新人賞は山口まゆコウノドリ