何でもアリの

テレビ番組の感想を綴るブログ

2017年夏ドラマ ザッと感想

怪獣倶楽部 ★★★☆☆

ちょっと期待し過ぎた。「アオイホノオ」を観る前だったら楽しめたかも。

 

過保護のカホコ ★★★★★

今期一番楽しみにしているドラマ。高畑充希の上手さもさることながら、何と言っても竹内涼真の少女漫画に出てきそうな男の子感が最高。リアルに毒親黒木瞳もハマり過ぎてて怖い。たくさんいる登場人物もそれぞれキャラが立っているし、遊川和彦はつくづく連続ドラマを作るのが上手い。

 

セシルのもくろみ ★★☆☆☆

今期ドラマでダントツ低い数字を記録しているが、そこまで酷くないんじゃ?と当初は思っていたものの、同じファッション業界が舞台&主婦を主人公としているカンナさーん!と比べてしまうと、視聴者は真木よう子より圧倒的に渡辺直美の方に共感するよなぁ。真木よう子のキャラは原作から改変してるそうだけど、今回はどうも失敗してしまったなぁという印象。

 

ごめん、愛してる ★★★☆☆

まんま韓流ドラマ過ぎて展開も予想できるが、役者の演技と宇多田ヒカルの主題歌が良いので観ている。長瀬が意外と役にハマっていてそこは嬉しい誤算。そして池脇千鶴の凄さを再認識。

 

愛してたって、秘密はある。 ★★★☆☆

キャストと主題歌は「Nのために」臭がするし、過去を知る人物から脅迫文書が送られてきたり展開が遅い所は「リバース」みたいだし、湊かなえドラマを日テレでやってみました感。小出恵介の代役となった賀来賢人は良い演技をしている。

 

アキラとあきら ★★★★☆

演出のクセが無い半沢直樹。日曜日観るもんねぇわーとお嘆きの方はこちらをどうぞ。

 

ハロー張りネズミ ★★★★☆

まったりした雰囲気で大人向け。初回こそゴールデン向けにマイルドな作りになっていたが、第3話は結構アクションシーンが本気だったり、今後尻上がりに面白くなる可能性あり。

 

悦ちゃん ★★★★☆

完全に朝ドラ。脚本の櫻井剛は「表参道高校合唱部!」以来注目しているが、本家朝ドラに登板されるのも時間の問題。

 

僕たちがやりました ★★★★☆

キーパーソンとなるパイセン役の今野(元キングオブコメディ)のジョーカーぶりが光る。できればもっと遅い時間で観たかった。

 

カンナさーん! ★★★☆☆

「逃げ恥」以降好調の枠だが、大して面白くなくても高視聴率を取るという朝ドラ現象が早くも起き始めた。ただ、渡辺直美が主役というだけでドラマの個性が出ており、異彩を放っている。演者は良いだけに、脚本もっと頑張れ。

 

わにとかげぎす ★★★★☆

有田の演技が上手いのと、本田翼が正しい使われ方をしている所が高評価。

 

黒革の手帳 ★★★★☆

観る予定では無かったが、武井咲がいつものアニメ声を抑えて好演している。しかしまだ23歳なのか武井咲仲里依紗も大暴れで本領発揮。

 

下北沢ダイハード ★★★★★

1話2話共完成度高し。しかし二週連続でおじさんの裸。

 

あいの結婚相談所 ★★★★☆

育三郎による育三郎のためのドラマ。最早ストーリーどうでもいい。このままドラマ出続けていくと、彼は三上博史のポジションになっていくんだろうなと思った。

 

 

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データで見る2017年4月ドラマ

「視聴率でドラマの良し悪しを測るのはもう古い」と言われる昨今。それでは視聴率以外のデータでドラマの評価を見るとどうなるのか調べてみた。4月以降にプライムタイムに放送された地上波連ドラが対象。

 

まずは今期の平均視聴率上位3作。

1位 緊急取調室 13.97%

2位 小さな巨人 13.51%

3位 警視庁・捜査一課長 12.18%

見事に3作共刑事モノ。1位の緊急取調室は刑事モノという外さないジャンルに加え、天海祐希小日向文世大杉漣、でんでん、鈴木浩介など名プレイヤーが勢揃いしていたわけで、画面の安定感が違った。

 

続いてザ・テレビジョンがSNSで話題になっているドラマを独自に数値化した視聴熱。以下はザ・テレビジョンのTwitter公式アカウントで毎週発表されていたウィークリーランキングを元にした上位3作。

1位 貴族探偵

2位 リバース

3位 あなたのことはそれほど

このランキングはジャニーズタレントが出演した作品が有利になる傾向があるが、ジャニーズが出演せずともランクインした「あなそれ」はSNS映えする画ヂカラの強さが功を奏した。

 

続いてYahoo!みんなの感想で高評価だった作品。これは評価件数と点数が反比例する傾向にあるので、それぞれのランキングを別々に算出。

評価件数(6/29時点)

1位 あなたのことはそれほど 1293件

2位 貴族探偵 1281件

3位 母になる 1050件

点数(5点満点)

1位 ツバキ文具店 4.61点

2位 リバース 4.45点

3位 緊急取調室 4.38点

評価件数の多いあなそれと貴族探偵だが点数は2点台。良くも悪くも話題になった作品と言える。視聴率では1位の緊急取調室は点数も高いが評価件数は82件と驚くほど少ない。ネットユーザーと視聴者層が被っていないのだろう。

ちなみにツバキ文具店は325件、リバースは1022件。リバースは1000件越えでこの高評価はすごい。番組に対する信頼感が伺える。

 

続いて2ちゃんねるのスレッド数ランキング(6/29時点)。

1位 あなたのことはそれほど 28スレ

2位 リバース 21スレ

3位 小さな巨人 17スレ

3作共TBSだが、今期のTBSドラマはコメディーでないにも関わらず爆笑を誘う物ばかりだったのでこの結果は納得。

 

最後に録画率。TVガイドの公式サイトのデータを参照。以下はドラマが一気にスタートした4月第3週と終盤に差し掛かった6月第2週のランキング。

4月第3週

1位 CRISIS 公安機動捜査隊特捜班

2位 人は見た目が100パーセント

3位 リバース

6月第2週

1位 リバース

2位 あなたのことはそれほど

3位 ボク、運命の人です。

CRISISは当初2週連続首位だったが6月第2週では5位に甘んじている。確かにTwitter上でも当初の評判はCRISISとリバースの2TOPという印象だったが、前者はいつの間にかトーンダウン。一方リバースはCRISISの王座陥落以降ずっと1位を守り続けている。裏の金曜ロードショーをリアルタイムで観てこっちを録画する視聴者も多いのだろう。

視聴率は奮わなかった「ひとパー」も当初は意外と期待値が高かったことがわかる。

途中から順位を上げた「あなそれ」と「ボク運」は物語後半の盛り上がりが共通。話の内容の面白さがモロに影響を受けるランキングと言える。

 

こう見ていくと逆に視聴率のランキングが異質に見えてくるのが面白い。リバースとあなそれはそれ以外のランキング全てにランクイン。自分が今期最後まで観たドラマがこの2作品だったので、この結果は嬉しい。テレビ局からすれば視聴率が全てなのだろうが、いち視聴者としてはそれ以外の楽しみ方もしたいところ。

 

 

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意外に秀逸だった不倫ドラマ「あなたのことはそれほど」

「逃げ恥」「カルテット」という秀作を送り出してきたTBS火曜22時枠で4月から放送されてきた「あなたのことはそれほど」が先日最終回を迎えた。序盤は正直よくある不倫ドラマかなと思って流し見していたのだが、主人公・美都(波瑠)の不倫が夫の涼太(東出昌大)にバレた第4話から一気に面白くなり、最後まで見逃せないドラマとなった。

 

ちょうど同時期に同じく不倫ドラマの「昼顔」が放送されていたこともこのドラマとの比較となって面白くなっていた部分はある。昼顔は不倫カップルである上戸彩&斎藤工ペアと吉瀬美智子&北村一輝ペアを美しく描き、本来であれば被害者のはずの夫&妻は問題のある人物として描いて(上戸夫はセックスレス、斎藤妻は夫より格上、吉瀬夫はモラハラ)視聴者を不倫カップルに感情移入させようという狙いがあった。

 

しかし「あなそれ」は「不倫、ダメ、ゼッタイ」と言わんばかりに不倫している主人公を徹底的に頭カラッポの人格破綻者として描き、視聴者に敢えて感情移入させないという手法をとった。昼顔では8話で不倫がバレたのに対し、4話という物語の序盤で不倫をバラしたことから見ても、このドラマが不倫カップルの情事ではなく彼らへの制裁が主題であったことがわかる。

 

役者で言えば当初は「冬彦さんの再来」と言われるほどの怪演を見せていた東出昌大がこのドラマのメインかと思っていたが、もう一人の不倫被害者である仲里依紗の真綿で首を絞めるような演技は出色だった。以前「逃げる女」でも頭のおかしいギャルを熱演して強烈な印象を残していたが、もっとドラマで見たい女優。

また、物語の主軸には絡んでこないと思われた東出の同僚役の山崎育三郎と、仲のお隣さんで距離ナシ主婦役のしょこたんも好助演。いずれも最終回手前で感情を爆発させる演技が話題を呼んだ。山崎育三郎は「下町ロケット」以降出演作が途切れないが、これで更に見る機会が増えそう(次クールではついに主演)。

そして物語のメインのはずの不倫相手を演じた鈴木伸之がどんどん影が薄くなっていったのもこのドラマならでは。昼顔の斎藤工のように真面目だった青年が一時の過ちで...というわけではなく、元々チャラかった男が結婚してからも浮気癖が治りませんでしたというだけのことだから、妻に4発ビンタされようが、東出にストーキングされようが自業自得と言うしかない。

 

色気を全面に出すわけでもなく、コメディーに走るわけでもない、新しい不倫ドラマの形を見せてくれた「あなそれ」。今後もこのドラマ枠には注目していきたい。

 

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2017年7月期 注目ドラマ

4月期ドラマが刑事モノばかりで観る前からゲンナリしたのに対し、例年であれば不作になりがちな7月期が今年は気になるものだらけ。初回を観る可能性の高い物をまとめてみた。星マークは★★★★★を満点とした期待度。

 
‪僕たちがやりました(フジ・火曜21時)★★★★☆

出演:

窪田正孝永野芽郁新田真剣佑間宮祥太朗葉山奨之今野浩喜川栄李奈岡崎紗絵板尾創路、榊原郁恵、水川あさみ、三浦翔平、古田新太
原作:

金城宗幸(『神さまの言うとおり』)
脚本:
徳永友一(『嫌われる勇気』『探偵の探偵』『HOPE~期待ゼロの新入社員~』)

 原作の漫画は未読だが、どうやら地上波では実写不可能な感じの内容らしく、深夜枠と予想されたがまさかのゴールデン。原作の雰囲気をいかに出すことが出来るかが評価の分かれ目となりそう。

 

‪カンナさーん!(TBS・火曜22時)★★★★☆

出演:

渡辺直美

原作:

深谷かほる(『ハガネの女』)

脚本:

マギー(『ブスの瞳に恋してる』『山田太郎ものがたり』『こちら葛飾区亀有公園前派出所』)

主人公の見た目も年齢もファッションデザイナーという職業も全てドンピシャの渡辺直美のためみたいなドラマ。成長著しいTBS火曜ドラマ枠なので期待。


‪怪獣倶楽部(TBS・火曜25時28分 6/6〜)★★★★★

出演:

本郷奏多馬場ふみか横浜流星、矢野聖人、加藤諒山口翔悟柄本時生塚地武雅

脚本:

吹原幸太(『ファイナルファンタジーXIV 光のお父さん』)

1970年代を舞台に特撮を熱く語るオタクたちの物語。自分の地域では当分先の視聴となるが、同枠の「光のお父さん」が良い作品だったのでこれも期待。

過保護のカホコ(日テレ・水曜22時)★★★☆☆

出演:

高畑充希黒木瞳時任三郎

脚本:

遊川和彦(『家政婦のミタ』『偽装の夫婦』)

高畑充希が民放ドラマ初主演。遊川和彦ドラマはなんだかんだで楽しめるし、高畑充希のコメディーセンスに期待。

 

わにとかげぎす(TBS・水曜24時)★★★★☆

出演:

有田哲平、本田翼、賀来賢人

原作:

古谷実(『行け!稲中卓球部』『ヒミズ』)

脚本:

高橋 泉(映画『凶悪』『ミュージアム』『ソラニン』)

有田主演ということで軽く見られそうだが、「逃げ恥」や「カルテット」のスタッフも携わっているため、ダークホースになる可能性あり。本田翼がハマってそうな予感。


‪セシルのもくろみ(フジ・木曜22時)★★★★☆

出演:

真木よう子吉瀬美智子伊藤歩板谷由夏長谷川京子

原作:

唯川恵(『肩ごしの恋人』『今夜は心だけ抱いて』)

脚本: 

ひかわかよ(『救命病棟24時・第5シリーズ』、『医龍4』)

このところ低調だったフジ木曜ドラマが久々に本気出した感がある。「最高の離婚」「問題のあるレストラン」の真木よう子、「昼顔」の吉瀬美智子&伊藤歩という、この枠と相性の良い女優が勢揃い。ファッション雑誌業界が舞台ということもあり、女同士の思惑がうごめく作品になりそう。


ハロー張りネズミ(TBS・金曜22時)★★★★★

出演:

瑛太深田恭子森田剛山口智子蒼井優リリー・フランキー

原作:

弘兼憲史(『島耕作シリーズ』)

脚本:

大根仁(映画『モテキ』『バクマン。』『SCOOP!』)

いつも通り攻めの姿勢の金曜ドラマ。しかし深キョン森田剛山口智子の並びの90年代感よ。 


‪あいの結婚相談所(テレ朝・金曜23時15分)★★★☆☆

出演:

山崎育三郎、高梨臨

原作:

矢樹純

脚本:

徳尾浩司(『ロストデイズ』『スリル!』)

下町ロケット」以降ドラマ出ずっぱりの山崎育三郎が遂に初主演。相方の高梨臨がシスター役というのがなんか良い。

 

‪下北沢ダイハード(テレ東・金曜24時)★★★★☆

出演:

古田新太小池栄子

脚本:

上田誠ヨーロッパ企画)、えのもとぐりむ(ぐりむの法則)、喜安浩平(ブルドッキングヘッドロック)、西条みつとし(TAIYO MAGIC FILM)、柴幸男(ままごと)、根本宗子(月刊「根本宗子」)、細川徹男子はだまってなさいよ!)、福原充則(ピチチ5)、松井周(サンプル)、丸尾丸一郎(劇団鹿殺し)、三浦直之(ロロ)

毎回違った小劇場の作家たちが送る「人生最悪の一日」をテーマにしたオムニバスドラマ。「バイプレイヤーズ」を成功させた枠らしい実験的な作品。

 

‪悦ちゃん(NHK・土曜18時)★★★☆☆

出演:

ユースケ・サンタマリア

原作:

獅子文六

脚本:

櫻井剛(『マルモのおきて』『表参道高校合唱部!』)

 数度映画化・ドラマ化されている小説が原作。スルーしようかとも思ったが、「表参道高校合唱部!」が好きだったので脚本家を信じて見てみる。

 


‪神様からひと言(NHK・土曜22時 6/10〜)★★★★☆

出演:

小出恵介岸井ゆきの三宅弘城吉沢悠小泉孝太郎市毛良枝草笛光子段田安則

原作:

荻原浩

脚本:

羽原大介(『マッサン』映画『パッチギ!』『フラガール』)

大阪の食品メーカーのクレーム対応を通した人間ドラマ。最近「Nのために」を観て小出恵介にハマったクチなのでそれだけで観る。ドラマも面白そう。

 

屋根裏の恋人(フジ・土曜23:40 6/3〜)★★★☆☆

出演:

石田ひかり今井翼勝村政信高畑淳子

脚本:

旺季志ずか(『黒服物語』『カラマーゾフの兄弟』)

映画『リング』の中田秀夫が監督を務めるということもあり、雰囲気作りはバッチリだろう。久々の連ドラ出演となる高畑淳子が義理の息子を溺愛するベリーダンサー役って、どう考えても面白い。

 

‪‪‪ごめん、愛してる(TBS・日曜22時)★★★☆☆

出演:

長瀬智也吉岡里帆、坂口健太郎、大竹しのぶ

脚本:

浅野妙子(『純情きらり』『ラブジェネレーション』『神様、もう少しだけ』)

韓国のヒットドラマのリメイク。日曜劇場との相性はどうなんだろうという不安はあるが、長瀬主演ドラマは良作が多いのでこれもそうなってくれると嬉しい。


‪愛してたって、秘密はある。(日テレ・日曜22時30分)★★☆☆☆

出演:

福士蒼汰川口春奈鈴木保奈美小出恵介鈴木浩介山本未來堀部圭亮岡江久美子遠藤憲一

脚本:

桑村さや香(『恋仲』『好きな人がいること』)

秋元康企画のミステリー。メイン2人の爽やかさに対し助演陣がクセモノ揃い。ただしこの枠は個人的に打率が低いと思っているので、キャストの無駄遣いにならないことを祈る。

 


‪アキラとあきら(WOWOW・日曜22時‬)★★★★★

出演:

向井理斎藤工小泉孝太郎田中麗奈賀来賢人、木下ほうか、堀部圭亮、松重 豊、瀧本美織、永島敏行、尾美としのり石丸幹二

原作:

池井戸潤(『半沢直樹』『下町ロケット』)

脚本:

前川洋一(『軍師官兵衛』『連続ドラマW 沈まぬ太陽』『連続ドラマW 下町ロケット』)

 池井戸潤な時点で間違いない上に、キャストも豪華で明らかに力入っているので今期の本命と睨んでいる。しかし小泉孝太郎賀来賢人と堀部はよく出てるな。

 

 

 

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火曜ドラマ「カルテット」の初回感想

放送前からドラマファンの間で話題になり、早くも「今年ナンバーワンドラマ」と評価する声も見られるTBSドラマ「カルテット」。内容としては恋あり、笑いあり、サスペンスありの大人向けドラマで、普通だったら同局の金曜ドラマ枠で放送されるべきなのだけど、裏でしょっちゅうジブリ祭りを開催する日テレに潰されるよりは、昨年大ヒットした「逃げるは恥だが役に立つ」で乗りに乗ってる火曜ドラマ枠に置いた方がいいという判断だったのだろう(初回視聴率は結局金曜ドラマ「下克上受験」の方が良かった訳だけど...)。

 

さてこのドラマ、前半は軽井沢の別荘で共同生活をする男女4人の会話劇が延々繰り広げられたりして掴み所が無く、途中で脱落した視聴者も結構いたんじゃないかと思う。しかし、ラストで実は松たか子演じる主婦に夫殺しの疑惑があり、満島ひかりはその夫の母親(もたいまさこ)から依頼されて松の行動を探っていたことが発覚し、物語は大きく動く。

録画をもう一回見直すと満島ひかりが「何か」を知っているかのような意味深な演技をしていたり、その他伏線となるポイントが複数あるので、一回見ただけでは全容を理解できないように意図的に作っていると思われる。こういったドラマは視聴率は苦戦するかもしれないが、録画率はおそらく高くなるだろう。昨年からリアルタイムの視聴率だけでなく、録画率も加味されるようになった流れを汲んだTBSの作戦と言える。

 

キャストでいうと満島ひかり×脚本・坂元裕二という組み合わせは「Woman」「おやじの背中」でも見たのだけど、その2つは正直「苦手な坂元裕二」「苦手な満島ひかり」だった。しかしこの「カルテット」では「良い坂元裕二」「良い満島ひかり」になっていると今のところは感じる。いつもは鼻っ柱の強い女性を演じることが多い彼女だが、今作では他のキャスト3人と比べて小柄で年齢も若いためか、マスコットキャラ的な自由人ポジションで伸び伸びやっているように見える。衣装も可愛くて似合っている。

そして高橋一生。2015年「民王」以降人気が急上昇したが、カルテットで早くもその人気を確固たるものにしたように思える。このドラマのコメディパートはこの人がほぼ担っていると言っても過言ではなく、坂元氏からの信頼の厚さが伺える。

松田龍平はデビュー以来ずっと映画の人だったのが、2013年「あまちゃん」以降ドラマでも見る機会が増えた。あまちゃんでは美保純、2016年「営業部長 吉良奈津子」では松嶋菜々子、そして今作では松たか子と、年上の女優と絡ませると良い味を出すという傾向があるように思える。

松たか子は「アナと雪の女王」での劇中歌が話題になったものの、テレビで本人が歌っているところを見ることは遂に叶わなかった。しかし今作では椎名林檎作曲のエンディングテーマでその歌声を惜しげもなく披露している。何気に坂元裕二松たか子のデビュー曲の作詞を手掛けており、そういった縁もあって今回のオファーを引き受けたのかもしれない。

 

このように、単に「面白い」の一言では片付けられないクセ者ドラマが「カルテット」である。初回こそ視聴率は一桁スタートだったが、クチコミや録画率によっては今後大きく話題になる可能性も秘めている。とりあえず2回目以降も楽しみ。

 

 

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M-1グランプリ2016

アキナ

大人しそうに見えて東西あらゆる賞レースの決勝に進出しまくっているコンビ。今回はTHE MANZAIで披露した大喜利的な漫才ではなく、ソーセージ時代に得意としていたマセた子供のコント漫才。 ボケの山名の声のトーンで笑ってしまう。トップバッターとしてはなかなかの高得点をマーク。

 

カミナリ

今回のファイナリストの中ではダントツの新顔。こんなに全力でボケを否定するツッコミも珍しい。別の番組で初めて観た時は笑ったと同時に怖さも感じたのだけど、何回も観てると茨城弁のおかげか愛らしく見えてくる。上沼さんも数回観たら印象変わったんじゃなかろうか。去年でいうメイプル超合金みたくなりそう。

 

相席スタート

今までは男女の立ち話的な漫才スタイルだったのが、山添の動きにケイさんがナレーションをつけるスタイルに。野球を題材に選んだのは男性審査員対策だろうか。結果は女性の上沼さんのみ90点台をつけるという予想通りの結果に。しかしネタのクオリティ自体はとても高く、他のコンビとの相対評価で負けてしまった印象。

 

銀シャリ

寧ろまだ優勝してなかったのかという。1本目は「ドレミの歌」という題材のありがちさを掻き消す程の内容で爆笑をさらった。橋本のツッコミが相変わらずフルスロットルで、動物のくだりでは一つのボケに対し3つの例えツッコミを入れるしつこさ。一方で2本目では話題が変わる度流れがリセットされる感覚があり、漫才を通しての増幅する笑いは少なく、橋本のツッコミも比較的大人しく見えた。もしかしたら橋本がガンガン前に出る1本目と鰻のアホっぷりを全面に出した2本目で幅を見せたかったのかもしれない。

 

スリムクラブ

2010年M-1で超スローテンポ漫才という新たなスタイルを引っさげ視聴者の度肝を抜いたコンビ。ここの凄いところは1ボケ1ボケの殺傷能力の高さ。「家族のトーナメント表」というボケは今回の全ネタの中でもトップクラスの強度だった。

 

ハライチ

本人達の代表作であるノリボケ漫才のイメージをどう打破するかで苦心している印象。RPGを一度でもプレイしたことがある人ならばあるある的に笑えるネタだが、それ以外の部分はやはり澤部の表現力頼みになってしまう。寧ろどんなネタであろうと一定の笑いを保証できる澤部の安定感を再確認する形になった。

 

スーパーマラドーナ

THE MANZAIM-1共に決勝進出経験があり、その度に面白いネタを披露していたのだがイマイチ爪痕は残せていなかったコンビが遂に最終決戦まで進出。田中が一人でコントを演じ、それに対して武智が外側からツッコむというスタイルをとっているが、今回はそのスタイルを上手く利用した叙述トリックで構成の上手さを見せつけた。2本目は割とオーソドックスなボケを畳み掛けるタイプの漫才だったが、会場はかなり盛り上がっていた。やはりこの形式が一番爆笑をとりやすいのかもしれない。

 

さらば青春の光

キングオブコントではすっかりお馴染みだが、すごく面白い漫才を作るコンビでもある。「能やん」「能なん!?」「たぶん能やん」の活用形が気持ち良い。ワンアイディアで推す形式はコントではよく用いられるが、漫才では色んなボケを詰め込む方が主流なので、あまり有利ではない中4位に食い込んだのは立派。

 

和牛

敗者復活枠。これまでは水田の理屈屋な面を押し出した漫才を得意としていたが、今回披露した2ネタは水田の終始ズレまくった言動に川西が彼女目線でツッコむ、割合とポップなもの。ボケの発想や喋りの達者さに加え演技力も高いという正に死角無し。視聴者や芸人によるM-1の感想を見ると、その多くが川西のツッコミの実力に言及しており、今大会で一番評価を上げた芸人と言えそう。

 

最終決戦は大会始まって以来の大混戦。個人的には和牛が優勝だったが、しゃべくり漫才を貫き通した銀シャリに軍配が上がった。3組とも全国区ではまだ有名とは言えないので、これを機にまとめてブレイクして欲しい。

KYO-ICHI 感想

今年の27時間テレビ内でも放送されたお笑いトーナメント大会の第2回。前回はいきなり無名の若手漫才師・ミキが優勝という大番狂わせだった。

 

Aブロック

 

タイムマシーン3号

去年M-1でもやった「太らせる」。ここはどんなネタでも一定のウケを獲れるのが強み。ネタ自体は基本言葉遊びで、漫才の掛け合い的な物は少ないのでそこが引っ掛かる人はいると思う。個人的にはそれまでツッコミだった山本が途中からキャラに入り「痩せさせる」流れになるのがちょっと冷めてしまう。

 

ライス

キングオブコント2016王者。彼らの代表作である「バナナ」を披露するも、最後の最後で関町が噛んでしまうというミス。ネタはちょっとメタ的な視点を持ち合わせたシュールコントで面白かった。でもどちらにしてもタイムマシーン3号には勝てなかったかな。

 

とろサーモン

煽りVの久保田「ライスの上にとろぶっかけてやりますよ」w久保田のクレーマーぶりが炸裂するネタ。去年のM-1の敗者復活戦でトレンディエンジェルに惜敗して以降テレビでネタを見る機会が多くなったコンビなので、何かしらで報われて欲しい。

 

ジャルジャル

患者が医者のハゲデブチビメガネをいじり倒すコント。また軽くクレームが来そうなネタをwネタが終わってから4組が並んだ時、ちょうどデブメガネが3人並んでいたのに笑った。

 

タイムマシーン3号勝ち上がり。

 

Bブロック

 

横澤夏子

料理教室。実際にこういう人がいたんだろうなーと思わせるディテールの細かさ。どのネタをやってもクオリティが高いんだけど、初めて世に出た時の音楽の先生ネタを超える衝撃はまだ無いかなーという感じ。

 

笑撃戦隊

ツッコミを先に言ってからボケを言う大喜利的な漫才で、これもタイムマシーン3号と同様漫才と捉えていいのか微妙なラインのネタだが、そもそも漫才の大会では無いから関係無いか。

 

ニッチェ

最初に江上があのメイク、セーラー服、検尿らしき紙コップを持って出て来た時点で反則。ビジュアル的なインパクトは抜群だったが、やはり題材が汚かったか。

 

ZAZY

いつもはピンクの衣装だが今回は何故かグリーンの衣装wしかもエンディングではピンクの衣装着てるしwそしてネタの内容が衣装と何の関係も無いというのが良い。港のヨーコ・ヨコハマ横須賀のメロディーに乗せて「無い無いネタ」を披露。面白かったけど、以前やってた独自のリズムに乗せて不条理な紙芝居をするネタの方が独創性があって好きだった。

 

笑撃戦隊勝ち上がり。

 

Cブロック

 

ダイアン

しゃべくりでは無く、完全にコントの世界に入ってやり取りする漫才スタイル。強いキャラやテンポの良さでは無く、西澤のボケのセンスのみで勝負しているのが潔い。津田の振り回される演技も上手い。こういうコンビはもうちょっと評価されて良い。

 

さらば青春の光

最近勝負ネタとしてよくテレビで披露しているパワースポットのコント。着眼点がとにかく良い。さらばは森田ツッコミのネタの方が面白いと思っているけど、このネタに関しては森田ボケで正解。ただ悲愴感強過ぎて観客がマジで同情してしまってた感がw

 

錦鯉

バイきんぐ、ハリウッドザコシショウ、だーりんずなどの遅咲きの芸人を多数輩出しているSMAからの新たな刺客。長谷川の年齢に見合わない元気なボケと、サンドウィッチマン・伊達や東京ダイナマイトハチミツ二郎を彷彿とさせる久保田のツッコミのコントラストが良い味を出している。今年のM-1の準決勝にも残っているので頑張って欲しい。

 

レイザーラモン

イムリーなドナルド・トランプネタ。トランプの差別発言を模した千葉や埼玉ディスが皮肉が効いてて良い。やりっ放しではなくちゃんと伏線が回収されたりして最後まで楽しませてくれる。だいぶ前からだけど最早賑やかし要員では無くなっている。

 

レイザーラモン勝ち上がり。

 

最終決戦

 

タイムマシーン3号

客ウケは抜群に良いけど同業者からのウケは悪いというお笑い界のヒール的な役割になりつつあるコンビだったが、2本目のネタは言葉遊びや関の器用さを全面に出したネタではなく、純粋なしゃべくり漫才で凄く面白かった。メガネという題材でここまで話を広げられるのは見事。文句無しの優勝。

 

笑撃戦隊

1本目のボケツッコミ逆転ネタを童話縛りで。このネタ、事前に用意したボケを披露しているのかその場で即興で考えているのかわからないため、どう見たら良いのかわからないというジレンマが。タイムマシーン3号が1本目とは全く違うネタを持ってきたのもあって良い比較材料になってしまった。

 

レイザーラモン

ファッションショー。HGの肉体美もRGの高音も素晴らしい。1本目は広義のあるあるネタだったが、2本目は元ネタがわからないと笑えない箇所もいくつかあり、好き勝手やった感。

 

近年良いこと無しのフジテレビだが、ENGEIグランドスラムといい、ネタ番組を作ることにおいては信頼できる。たぶん第3回もあるだろう。