何でもアリの

テレビ番組の感想を綴るブログ

2018年ドラマ 年間マイベスト

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今年はどのクールも力作揃いで近年稀に見るドラマ豊作の年。その中でも「これは言及しとかないと」と思った10作をランキング。

 

10位 昭和元禄落語心中(NHK)

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「タイガー&ドラゴン」「ちりとてちん 」「赤めだか」など傑作揃いの落語家ドラマにまた新たな作品が仲間入り。原作が普段漫画を読まない自分も頻繁に評判を聞くくらいの話題作で、いつか実写化するのでは?と言われていた中での満を持して感が凄かった。対照的な落語家2人を演じた岡田将生&山崎育三郎は勿論、竜星涼もめちゃめちゃ達者。

 

9位 モンテ・クリスト伯 -華麗なる復讐-(フジテレビ)

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「あさが来た」でのブレイク以降、各方面からのオファーが絶えない一方でイマイチどこも使いこなせてない感が強かったディーン・フジオカの起用法の大正解を叩き出した作品。放送前は正直ちょっと期待出来そうもないな...と思っていて、実際最初の2話はツッコミどころ満載だったんだけど、復讐パートに入ってからはどんどん引き込まれた。登場人物が多いのにゴチャゴチャせずそれぞれの役者が持ち味を存分に発揮。そしてディーン本人が歌う主題歌がやたら耳に残る。今後もここのスタッフの作品には期待。

 

8位 アンナチュラル(TBS)

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重版出来!」「逃げ恥」などの漫画原作ドラマの脚色に定評のある野木亜紀子氏が「オリジナル脚本でもイケる」ことを証明したドラマ。キャラの立った登場人物、1話完結の事件と全話通してのエピソードを並行させた話運び、各話の展開のバリエーションなど連ドラのお手本のようなドラマ。従来ならこれが1位でも良いくらいなのにこの位置に留まっているのが今年のレベルの高さを物語っている...。

 

7位 弟の夫(NHKBSプレミアム)

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これも以前から話題になっていた漫画のドラマ化。亡くなった双子の弟の結婚相手(男)がカナダからやって来るという複雑過ぎる設定で、主人公はもちろん戸惑いを隠せないんだけど、それに偏見を持たない小学生の娘との交流によって段々考えが変わってくる。今年のLGBTを扱ったドラマの中でも秀作のひとつ。把瑠都が適役過ぎた。

 

6位 透明なゆりかご(NHK)

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産婦人科医院を舞台にした物語だけど、びっくりするくらい毎回辛い。赤ちゃんが誕生する喜びもある一方で死の危険と隣合わせでもあるということ、そもそも母性とはなんぞや?ということを問いかけてくる。こういうテーマに地上波で真正面から向き合ったのも凄いし、NHKだからこそ作れたドラマ。主役の清原果耶ちゃんのまだ何色にも染まっていないそれこそ赤ちゃんのような透明感が癒し。9話で性被害に遭う小学生役を演じた根本真陽ちゃんは「弟の夫」で娘役だった子。素敵な女優さんになって欲しい。

 

 

5位 女子的生活(NHK)

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今年ドラマの題材として取り上げられることの多かったLGBTの中でも日本ではまだ馴染みの薄いトランスジェンダーを扱ったドラマ。ビジュアルが発表された時点では「志尊くん可愛い〜〜」となった視聴者がドラマ視聴後は「みき様カッコイイです...」と正座することに。「女装した男性」ではなく「女性」、加えて恋愛対象が女性という人物がドラマに出てきたのは自分は初めて見た。この難役を真摯に演じきった志尊くん素晴らしかった。

 

 

4位 大恋愛〜僕を忘れる君と(TBS)

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若年性アルツハイマーのヒロインと小説家の男のタイトル通り大恋愛を描いたドラマ。あまりドラマで泣かない自分が2話の尚が真司に助けを呼ぶシーンで気付くと泣いていたので「これは凄えドラマかもしれない...」と一気に今年の上位に躍り出た。このドラマの特徴は2人が利害関係ではなくお互いを好きという感情で繋がっているというところ。恋愛ドラマなんだからそんなの当たり前じゃねーかって感じだけど、恋愛や結婚に冷め気味な現代人の興味を恋愛ドラマで惹きつけるのは今や至難の技。それを容易くやってのけた大石静はやっぱり凄い脚本家だ。そして小池徹平怖過ぎた。

 

3位 結婚相手は抽選で(東海テレビ)

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今年のベスト・オブ・ダークホース。全くのノーマークだったのがTwitterで面白いとの情報を入手して追いかけ視聴して見事にハマった。タイトルはラブコメっぽいけど実際は「抽選見合い結婚法」というトンデモ法律によって浮き彫りになるマイノリティーの叫びを描いたドラマ。結婚できない男女を描いたドラマは数あれど、ここまで社会に切り込んだ作風は珍しい。野村周平は「帝一の國」のような本人の素に近い切り込み隊長的な役で本領発揮するタイプかと思いきや、潔癖症で人間不信だけど心優しい青年を熱演。自分は主人公と重なる部分があったのでこれで少し勇気をもらえた。

 

2位 隣の家族は青く見える(フジテレビ)

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こちらも世間的にマイノリティーに追いやられている人々を描いたドラマ。第1話の不妊検査のガチさと北村匠海演じるゲイ青年の可愛さに衝撃を受けて観始めた。重くなりがちなテーマをポップに描いていて且つ勉強になる。これを観た後は「普通」という言葉を安易に使わないよう気をつけるようになった。松ケン深キョン夫妻の雰囲気が本当に良くて、「どうかこの2人に赤ちゃん出来てくれ!」と願わずにはいられない。失礼ながらこのドラマで初めて「深キョン演技うめぇ...」と思いました。そして「やっぱり高畑淳子すげぇ...」となりました。

 

1位 半分、青い。(NHK)

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久々にハマった朝ドラでオールタイムベスト級の作品が出てしまった。朝ドラの定番を外しまくってるのに視聴率を上げたことはもっと評価されていい。これもまた多様性・マイノリティーに焦点を当てたドラマなんだけど、他の同ジャンルのドラマと比べてその辺の描き方がさり気なく、説教臭くならないところが特徴。アラサーになったヒロインの追い詰められた心が爆発する場面(78話)は今後一生忘れられない名シーン。永野芽郁ちゃんは今後に期待しか無い。間違いなく自分のドラマ視聴においてターニングポイント作品。

 

惜しくも10傑には入らなかったけど全話視聴した物の中では「海月姫」「ヘッドハンター」「シグナル」「限界団地」「僕らは奇跡でできている」「中学聖日記」も良かったです。時間が無くて視聴断念した物も入れると更に増えそうな...。

最後に役者、脚本家、歌手の皆さんに年間賞を差し上げます。

主演男優賞:志尊淳(女子的生活)

主演女優賞:永野芽郁(半分、青い。)

助演男優賞豊川悦司(半分、青い。)

助演女優賞清野菜名(半分、青い。今日から俺は‼︎)

新人賞:岡田健史(中学聖日記)

脚本賞北川悦吏子(半分、青い。)

主題歌賞:米津玄師「Lemon」(アンナチュラル )

 

いや上4人秋風塾ーーっ!!(半青視聴者ツッコミ)